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2020年11月12日 (木)

今日のメニュー紹介

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taurusこまつcapricornusのひとりごとcherry

「今まで食べた食事の中で一番のごちそう」

と思えるごちそうって何ですか? 

子どもの頃、貧しい中で母が整えてくれた食事も豊かなものでした。

旅行に行くと海の幸、山の幸、腕によりをかけて料理人さんが見事なご馳走を提供してくださいます。

数々食卓の思い出がありますが私の心に残る一番のごちそうは、このわかみやの郷で調理員だったYさんが作ってくれた「栗ご飯」です。もう10年も前のことになります。Yさんの作るお料理は創意工夫に満ちていて本当に美味しくて、出されると見た目にも「えっ」と驚くような、楽しみなお食事でした。わかみやの郷の旧ブログを開くと当時の写真が残っていて(中にはなぜか消えてしまっている写真もありますが)その当時のYさんとの会話まで思い出されます。Yさんから退職の申し出があった時何が何でも引き留めようとする私にYさんは「実は肺がんなの」と言いました。「でも、まだもう少し時間はあるのよ。今すぐどうかなるわけじゃないから、それまでは精一杯生きる」と笑うYさんはいつもと何も変わらない明るいあっけらかんとした笑顔でした。秋も深まる頃休暇を取ってYさんはご主人と栗駒山にキャンプに行かれました。ご主人との「思い出作りよ」と笑うYさん。帰って来て台所に立ったYさんは「栗ご飯」を炊いてくれました。聞くとご主人と二人で山中の野生の栗をたくさん拾ってきて、お二人で栗の鬼皮を剥き、渋皮を剥いて、「わかみやの郷」の皆のために栗ご飯を作ってくれたのでした。10分ぐらいで「おいしいね」「おいしいね」と食べた終えた栗ご飯。小さなその栗にYさんが手をかけた時間、かけた思い…有難くて、美味しくて、生涯忘れられないご馳走の思い出です。

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