利用者さまの想い出語り Feed

2012年9月12日 (水)

【 ジョンの墓 】利用者さまの想い出語り

もんちょと遊んでいるうちに、ポツリポツリと語って下さいました。

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むか~し、わたしがちっちぇ頃、ジョンでゅ犬飼っていたな。

あるときかーさんの買い物さ着いていって途中ではぐれでしまっての。

かーさんあちこち探し回って、く~れぐなって帰って来たもんだけ。

みんなで探したんども、どこさもいなぐでの~。

悲しくて、もしぇぐなくての~。

そしっだうち、「 わんわん 」 て帰って来て、ジョンな、もしぇぐて ( =喜んで ) もしぇぐて、そこらじゅう走り回って、止まらねで走り回ったもんだけ。

「 わんわん 」 て 「 オレ帰って来たぞ~ 」 どんで、走り回って、止まらねな。

思い出すの~。

なんぼか嬉しくて、走ったもんだがの。

ジョンが死んだとき、みんなでやしきの外れさ 「 ジョンの墓 」 て書いて埋めてやったなよ・・・。

ジョンがそこらへんを走り回っているのを見ているかのようなまなざしと、光る涙・・・。

その時の情景が浮かんでくるようなお話しでした。

90年近くも前、ジョンと名づけられた、家族ぐるみで可愛がられた犬がいた事、こんな何げない思い出話しが私たちホームの宝物です。

【 はた織りものがたり 】利用者さまの想い出語り

むか~し私のかーさんがの、こうやって機織りしながら

 ♪ちゃんちゃん織らねば♪ 

  ♪どどままかんね(=魚やご飯が食べられない)♪ちゃんちゃんちゃん♪

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って、歌っていたのを思い出しましたの~

 機織りするかーさんのそばで、ちっちぇわたしはだんまて ( =黙って ) じっと見てましたの~
わたしの人生初の機織りだよ~、30で亡くなったかーさんさおしえねまねの ( お母さんに教えなくっちゃ )

94歳、初夏の風の心地よい朝です。

やわらかな光の中で90年もの時を経て機を織る若い母が、幼い娘を優しく見つめるまなざしと、歌って聞かせるその声さえも聞こえてきそうな情景が浮かび上がってきました。