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2020年6月11日 (木)

今日のお昼はエビフライ

Img_1723 今日一日のメニューです

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ヘルパーになりたての頃…だから30年近く前の話です。

90歳の一人暮らし、みおさんという方のところへ先輩ヘルパーと一緒に訪問しました。「こんにちは」と入って行ってびっくりしたのは、みおさんは『ほふく前進』で私たちを出迎えたのです。先輩に教えられながら、掃除、排せつ物の処理と洗浄(バケツでした。ここでも私はこのバケツの中にみおさんはどうやって排泄するのだろう、と不思議に思いましたが)、洗濯、昼食の準備と忙しく働く私たちのそばに来てみおさんはいろいろなおしゃべりをしていました。一緒になっておしゃべりをしようとすると先輩からの厳しい目が光ります。ヘルパーは忙しいのです。喋ってないでどんどん仕事を片付けなければなりません。次のお宅でもヘルパーの来る時間を時計を見ながら待っているのです。みおさんになま返事を返しながら、昼食のそうめんを茹で、タレや薬味を用意して冷蔵庫にしまおうとしていた私に、先輩からの厳しい注意が飛びました。「あんた、そごさ入れてみおさんがなじょしてそうめん取んなだ?」冷蔵庫の一番上の段に入れようとしていた私は『ほふく前進』で移動するみおさんの状態をまるで考えていなかったのです。一番下の段に入れ替えながら、みおさんの23時間を思いました。ヘルパーのいる1時間以外の23時間をみおさんはいったいどんな暮らしをしているのだろう。

「家庭奉仕員」と呼ばれていた私たちが、ようやく「ヘルパー」になったその頃。2000年介護保険制度が発足し、ケアマネジャーが必要なサービスを考え、暮らし全体をコーディネイトして自立生活へと導いていく現在の「介護」の姿になるまでのめまぐるしい変遷の中で、私はみおさんのような人を24時間を支えきる仕事をしたいと、切に思ったのでした。

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